工事 >LAN >電話線の利用 >

( 2021.8.4.更新 )





● 基本 ●
1電話線LANはもともと、「 予算 + 時間が取れない場合の、泥縄的な手段 」
2しかし一方で、「 工場内のLANケーブルが、マシンや溶接作業の電磁波を吸って、誤作動や故障が起こる 」 のあるある問題が、電話線LANでは起こりにくい ( = 0ではないにしても、明らかに頻度が低い )
 ↑ 「 LANケーブルよりも、通信性能が劣る 」 という欠点が逆に、「 電磁波を吸う量が少ない 」 という長所として、働いているようだ
3今ならWi-Fi中継 ( = ただし 5 GHz ) を駆使するほうが、電磁波が完全に遮断されるのでベターだが、実は電話線LANも ( 結果的に ) わるくない選択肢だった
 ↑予算 + 時間が ( すごく ) 取れるなら当然、光ファイバ有線がベストではあるが
● 目次 ●
 用途
 配線の選択
 工事の基本
 備考
 小技
 その他の手段
 現場例
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● 用途 ●
1既設の電話線を利用すれば、「 作業能率が大幅に上がる + 部材を大幅に節約できる 」
2ただし、LANケーブルに比べると当然、信号が劣化しやすいので、工夫が必要
● 配線の選択 ●
 信号が劣化しにくい配線を、選択する
1「 より 」 が強い
「 より 」 が強い = ツイストの間隔が、つまっている
 ↑例1 = 10Pよりも、4Pのほうが、「 より 」 が強い
 ↑例2 = NTTバス配線で使われる、0.5mm : ライトグレー被服の配線は、信号劣化が激しい ( = 屋外線よりも ) なので極力、避ける
2ペアが、分かれている
 ↑例 = 10Pは、青白茶黒など4色がペアの配線も多いが、青白 + 黄白など、ペアを分ける
3L1 + L2と、L3 + L6とは、別の配線にする
まじめな外線工事で、ISDNとADSLの、配線を分けているイメージ
 ↑例 = 屋外線なら、青白 + 黄白など、配線そのものを分ける
4屋外線は、熱にも注意
[ 1 ]. TT木材様 : YK市
 ↑ユニット・ハウス × 2の屋根を、奥外線で転がし
 ↑5月の快晴では、ハブのランプが頻繁に消えるほど、通信が不安定に
 ↑LANケーブルを、白 + 灰のビニテ巻きしたものなら、「 同じ日 + 同じ経路 」 で問題なし
[ 2 ]. TO自動車様 : KG市
 ↑自宅 → 工場間を、黒の塩ビに10Pを入れたもので、架空
 ↑猛暑の夏の昼間は、ほとんど通信不可に
 ↑Wi-Fi中継に変更して、解消 ( = ただし、5 GHz )
● 工事の基本 ●
1ジョイント部など、「 より 」 がほどける部分は、より直しをして、「 より 」 を強くする ( = 地味だが、重要 )
 → 屋外線の例を見る
2経路に、ジョイント以外の中継があれば、はずしてジョイントに直す
 ↑保安器のヒューズなど
3一部だけでも、LANケーブルに切り替える
長距離の屋外線LANで、中間地点にLANケーブルを入れて ( = 逆に、総延長を10m弱、長くして )、劇的に改善した現場あり
4 リンクが立たない場合は、10Mに固定する
[ 1 ]. 10Mハブを、中継する
 ↑入手しづらい。 ISDNルータ ( = DHCPを切って利用 ) のほうが、まだ入手しやすいか
[ 2 ]. 端末側で、10M固定する
5総延長が100m ( = 正確には、95m ) を超える場合は、途中でハブ ( = 100Mハブ ) を中継する
100mを超えると、たとえ全長がLANケーブルでも、通信不良になる
 ↑10M速度に落とせば、ハブなしでも距離は伸びるが
● 備考 ●
1圧着部材のジョイントに比べ、被覆を25〜30mmむいた、手ひねり ( = 職人技による ) のほうが、劣化が少ない気がする
 ↑手ひねりも 「 より 」 であり、ネクスト障害が起きにくいから…?
● 小技 ●
1NTT ・ 8Sの利用
 ↓配列が、以下
RJ45 = L1、 2、 3、 6
8S  = L8、 7、 4、 3
 ↑ただし、「 RJ45中継ジャック 」 を使ったほうが、「 手軽 + 質が高い 」
2ADSLモデムの設定
ルータ利用の場合、あえて遠距離設定にして、改善した現場あり
200Kの最末端が、2M ( = 10倍 ) に
 ↑ただし、モデム近くの10Mも、2Mに平均化された
● その他の手段 ●
● DSL
1LAN = 最小限でも、4芯
VDSL = 2芯 + 通話と混合も可
 ↑通話と混合させなければ、逆に、工事が楽 + 信号劣化しにくいことが、期待される
2LAN = せいぜい、100m ( = ハブ中継なしの場合 )
VDSL = 最大 : 1,400m (その内、300mまで100M通信可 = 理論値 )
3親子セットで、実売4万円を切る機種もある ( 2016.11.現在 )
4DSL = 一定期間で、必ず止まるもの
( NTT : ADSLもそうだったが )、その場合、モデム ( = 親 + 子、両方 ) の、電源オフオンが必要




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